Humanity and the Post-Human in Mary Shelley’s Frankenstein

科目試験の後、上智大学にシンポジウムを聞きに行ってきました。

催し|ヨーロッパ研究所

Humanity and the Post-Human in Mary Shelley’s Frankenstein: A 200th Anniversary Symposium (1818 – 2018)

怪物が出てくるホラー小説として知られている『フランケンシュタイン』は今年で出版200周年なのです。年末には原作者メアリー・シェリーを主人公にした映画、『メアリーの総て』も日本公開されることになっていて、今フランケンシュタインが熱い!

というわけで、三田から四ツ谷に直行しました。場所は図書館の中の会議室です。上智の図書館はトイレがきれいでいいんですよね…って関係ないか…。

gaga.ne.jp私は割とホラーとかスリラー、サスペンスが大好きなのですが、フランケンシュタイン自体は怪物としてポピュラーすぎてあまり注目してきませんでした。

大学でいろいろ勉強していく中で、文学的価値や作者が持っていたフェミニズム的バックグラウンドなど興味深い要素をたくさん持った作品なのがわかってきて、急に興味がわいてきたところです。

ちなみに『フランケンシュタイン』自体はホラーというよりゴシックのジャンルになります。18世紀末から19世紀初頭に流行した幻想的な作風の小説です。あの怪物の名前がフランケンシュタインだと思われがちですが、フランケンシュタインは怪物を作った科学者の名前で、怪物には名前がなかったようです。

今回のシンポジウムでは、アメリカの大学からも研究者が参加していて、もちろん全部英語です。学術的な内容の英語は日常会話よりは聞き取りやすいんですが、知らない人名や時代の話が出てくると途端に置いていかれてしまう…。もっと勉強しないとだめだなあ、という気持ちを新たにしました。これは日本語の講演を聞いたとしても同じことを思います。聞くだけでもこうなのだから、自分の研究成果を人に伝えるのであれはもっともっと知識を厚くしていかないと…。

シンポジウムの主催は上智大学ヨーロッパ研究所でしたが、日本の大学からは慶應義塾大学巽孝之先生も登壇されました!巽先生はフランケンシュタインと、雷の実験を凧で行ったあのベンジャミン・フランクリンと、放電実験を行ったニコラ・テスラと、無線研究家でSF小説専門誌の編集もやっていたヒューゴー・ガーンズバックをからめたすごく興味深いテーマで話されていました。特にフランクリンのことはその業績から福澤諭吉との対比も紹介されていまして、後で気づいたのですが、あれ?この話アメリカ文学のテキストに書いてあるじゃん…。などという素敵な驚きもありました。大事なことってやっぱりテキストに書いてあるんですね〜。

巽先生とはなぜかいつも上智大学でばかりお会いするのですが、ご挨拶したら最初は誰 ?という感じでしたがだんだん思い出していただけて、少しお話もできたのですっごく嬉しいです。

先生は「英米の学生、英語の講演だからってびびらないでもっと聞きにきて欲しい」とおっしゃっていました。3類の皆さんがんばって!

最近あまりイベントのご紹介をしていませんでしたので、ちょっと反省してこれからはできるだけ調べていこうと思います。やはり第一線の研究者の生の声に触れるのはとてもいい刺激になりますので、通信の学生は特にそういう場に足を運ぶのがいいんじゃないかな、と思います。

そういえば詳細は後日書きますが、関西地方で中世ヨーロッパのシンポジウムありそうですよ!