スラヴ学

憧れの東京大学に行ってまいりました。

この間の物理学会は、門のすぐ脇の建物であまりディープ東大ではなかった。今回の会場は、ちょっとだけインサイド東大でした。

スラヴ圏は興味はあるけどなんとなくとっつきにくい印象で手つかずの分野です。知人も参加するので、お互い渡すものもあったし行くか、みたいな弱い動機でした。
でも行けば何か得るものがありますねぇ。
まずはベラルーシ語の正書法についての研究。私、常々日本語でも正書法をちゃんとやった方がいいんじゃないかと思っているんですが、多言語国家ではそれも大変そう。ましてや歴史的な、シリアスな経緯があるとなおのことです。今でも二つの正書法があって、使う人の意見が対立しているそうです。
次はチェコ語の辞書アプリが今すごく充実している!という研究。ドイツ語フランス語のもありそうです。別途ご紹介しますね。
そして、またまたチェコですが、ミラン・クンデラ研究。この発表は、文学専攻で1人の作家や任意の作品を研究する時にどこに着目してどんな考察をすればいいのか、という点でとても参考になりました。って私文学専攻じゃなかった。
作品自体は映画『存在の耐えられない軽さ』の予告編だけ見て食傷気味になってしまい未読(結局映画すら観てない)なのですが、今回の発表で興味を持ったので早速近所の図書館に取り寄せを依頼しましたよ。クンデラは仏国籍持ってて仏語で小説を書いてるから仏文の人いけるのでは(…と適当なことを言ってみる)。
続いてはまたもチェコミレナ・イェセンスカという女性ジャーナリストのジェンダー論に関する研究です。こちらはまだ研究中で、課題がたくさんあって…ということだったのですが、そこで触れられた項目以外で「こういう資料があれば知りたいのですが…」と質問したら「今後の研究に活かします!」と言ってメモを取っていただいたのでなんだか私の意見も採用されたみたいに感じて嬉しかったです。
最後は、ポーランド幻想文学作家を主に翻訳されているプロの翻訳家さんによる講演で、作家個人の生涯についてや作品のバックグラウンド、翻訳に際して気をつけていること、など濃い内容で、もう全てが知的刺激になりました。夜勤明けで死ぬほど眠かったけど、始まってからはそれも忘れてました。
また何かの研究会に行きたいなぁ。
あ、今日はさすがにあまりにも専門外すぎるし自分の大学でもないし、で懇親会には出ませんでした〜。